九州豪遊券の旅2000(part4)



4日目 5月20日(土)


(1)スピードランナーで大分へ

 朝は八時半に目を覚まし、身支度を整え9時20分過ぎには熊本駅へ向かった。土曜日のせいか、かなり多く指定席、自由席の乗車位置は長い列があった。9時39分発の博多行き「有明」が到着。

ここで一気に満員になり発車。グリーン車もかなり混んでいる。しかし、ここのグリーン車は「つばめ型」なのに、二段階リクライニングもなくイヤホンサービスもなく、ただどっしりとしたシートだけが特徴のグリーン車であった。「有明」は「つばめ」と違いこまめに停車していく。そして11時03分に博多に到着。

隣のホームには「ソニック」が停車中で即乗車。すぐに発車した。グリーン車は半分埋まっていた。改札が終わるとすぐにドリンクサービス。グリーン車ばかり乗っていると、このようなサービスが受けられるから飲み物は買わなくてもいい感じだ。もちろんおかわりもできるから。

博多〜小倉間も振り子を作動しカーブでも100キロを下回ることはなかった。ワゴンサービスがきて、早めに昼食をとる。

11時45分小倉着。ここで方向転換。前向きになる。もちろんパノラマキャビンへいく。小倉からグリーン車は満員となった。パノラマキャビンに座り前面の景色を楽しむ。「ソニック」はこれがないと楽しさが半減してしまう。日豊線でもやはり100キロを落とすことがない。ハイスピードで走る。

行橋のあたりで雨が降ってきた。天気は崩れるといってなかったが。しかし雨はさらに強くなるばかりだ。しかし、大分県の入った中津駅では晴れ間が出ていた。次の停車駅は別府。

ここから山道になる。柳ヶ浦、宇佐などはハイスピードで通過していくが、杵築のあたりからはカーブがきつくなり「ソニック」も速度が落ちていた。しかし、80キロ以上は出しているのだが、常にハイスピードで走っていた分遅く感じてしまう。亀川のあたりで別府湾が見えスピードも上がる。13時04分大分着、すぐに豊肥線のホームへ向かう。つぎは特急「あそ」で阿蘇まで行く。



(2)九州の屋根を気動車とSLで

 豊肥線のホームは人でいっぱいだった。指定席より自由席のほうが多かった。指定席を確保しているため最後に「あそ」に乗り込んだ。185系の気動車の特急である。指定席は半分くらいだった。しばらくは平地を走っていたが、あっという間に山へ。速度がとたんに遅くなる。三重町、緒方と乗り降りはなし。豊後竹田につくと、多少入れ替わり乗車があった。

あまり乗客がいないので、席を移した。豊後荻をすぎると一気に坂を上がる感じとなりスピードが一気に落ちる。速度は50キロ出ているかどうか?どうやら波野駅が豊肥線の高さのサミットなのだろうか、ここから下り坂になりスピードが上がる。エンジンブレーキをかけているような走りだ。しばらく下っていくと一気に火口原にきた。列車は速度を落とし、宮地に着いた。下車客はちらほらいた。14時54分に阿蘇に着いた。

全く人影がない。しばらく散策した後、宮地行きの普通に乗る。キハ200系の気動車。あのシーサイドライナーの赤い版という感じ。車内は813系と同じだ。高校生も乗っていたが、次のいこいの村で降りていった。

宮地に到着すると、すでにSLは入線していた。すぐに写真を撮り乗り込む。「SLあそBOY」という全車指定の快速だ。指定席で一番後ろであったが、一番前から乗ることにした。一両目はだれもいない。二両目は4,5人乗っていた。二両目の端にはビュッフェがあり、そこの女性乗務員に挨拶をした。多分バイトの人であろう。三両目に行く。しかし三両目にはかなりの客がいた。結構混んでいた。

車掌に席を交換してくれとたのむとOKしてくれたのでさっそく移動した。SLは汽笛を鳴らして出発した。その音がスピーカーから聞こえてくる。車内は冷房してあるが、天井には扇風機がありTVもあった。

立野に着き5分停車。ここでSLをカメラに撮った。SLが動き出すと、ビュッフェに行き、みやげ物をgetした。

そしてまもなく肥後大津に到着した。隣のホームに熊本行きの普通が先発のため、だいぶ乗り換えていった。線路脇には手を振る人が多かった。めずらしいのだろう。そして17時26分定刻どおりに熊本に着いた。遅れることが多いと書いてあったが、定刻に着いた。そして18時に乗る「つばめ」に乗るまで、待合室で待っていた。



(3)最後の「つばめ」

 とうとう九州で乗る列車は「つばめ」車両だけになった。思い浮かべるとこの三日間はかなりの特急列車に乗った。18時に「つばめ」博多行きがきた。グリーン車はほぼ埋まっていた。すぐにドリンクサービス。もちろんもらう。そして、友人の一人が先にこのまま博多にいって名古屋へ帰るため、ビュッフェに寄った。

熊本を出てかなりの乗客が増えたためであろうか。ビュッフェは混んでいた。ここでメニューを見てまだ挑戦してないものをたのむ。ビュッフェには長いことおらず、すぐに席へ戻る。乗務員にドリンクのおかわりを頼んだ。もちろん無料である。飲み食いしているとすぐに鳥栖駅に到着した。

友人と別れて反対の西鹿児島行きの「つばめ」に乗る。しばらくは来ないので待合室にいた。土曜日なのであまりラッシュにはならなかった。

19時25分西鹿児島行きの「つばめ」が到着。グリーン車の状況をみると、土曜日なのだろうか、昨日と同じ「つばめ」よりは少なかった。久留米、大牟田と停車していく。ビュッフェは熊本を過ぎてから行くことにした。熊本を過ぎると一気に客が減るからである。大牟田の駅に着くまでに夕食を軽くとる。最後のビュッフェのために腹を少しだけ満たした。

20時半頃にビュッフェに入る。もちろん客は誰もいない。ここでまだ注文していないメニューを全部頼んだ。といっても2〜3品だけど。しばらくビュッフェにいることにした。お客はくるのだが、すぐに戻ってしまう。

八代を過ぎ水俣にさしかかる頃、グリーン車の客でマニアらしき人物がきた。多分グリーン豪遊券でも使っているのだろう。注文したものをさっさと食べてすぐに戻った。

ここでも女性乗務員と会話をした。ビュッフェの雰囲気は最高である。しばらくは夜景を見ながら、音楽を聴いていた。単線になった小さな無人駅で寝台特急の「なは」が停車していた。寝台客は起きていたのが多く、つばめ型車両をめずらしく眺めていた乗客が多かった。

そして、楽しかったビュッフェの営業時間は終わり、すぐにグリーン車へ戻った。グリーン車には全く乗客はいなかった。イヤホンをもらいオーディオサービスを楽しんだ。もうすぐ川内に着こうとしていた。

川内では、すこしの降客がいた。また乗ってくる乗客もいた。時刻表を見るともう普通列車はなく、この時間になると特急の「つばめ」だけしか走っていない。短距離で乗る人がいるのだろう。串木野、伊集院でも乗る人がいた。そして、西鹿児島には22時52分に到着した。

今度はいつ九州に来れるのだろうか。最後の九州の特急列車「ドリームつばめ」は今回はグリーン車だ。23時30分前に「ドリームつばめ」が入線した。乗客は5人しかいない。その中に先程の「つばめ」にのっていた旅人がいた。彼も多分折り返すのだろう。このやり方を見てレールファンだと思った。

23時45分「ドリームつばめ」は出発した。これが最終列車なので、伊集院、串木野、川内などで降りる人は多かった。しかし、阿久根からはほとんど乗降はゼロとなり、出水を過ぎ、水俣到着の頃には眠っていた。目を開けると熊本に到着していた。グリーン車には2人増えていたのを確認するとまた眠ってしまった。






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